締太鼓の締め方|ロープ式を写真付きで分かりやすく解説ロープ式締め太鼓の締め上げ方法
こんにちは。
愛知県武豊町を拠点に活動している、和太鼓奏者の鳥居侑平です。
今回は、ロープ式締太鼓の締め方を、実際の写真と一緒に分かりやすくご紹介します。
「ロープが緩んできたけど、どうやって締めればいいの?」
「自分で締め直しても大丈夫?」
「ロープの通し方が分からなくなった」
そんな方に向けて、普段私が行っている締め方を順番にご紹介していきます。
ボルト式の締め太鼓についてはこちらの記事をご覧ください

ロープ式の締太鼓とは?
締太鼓は、2枚の皮を胴の両側に置き、ロープやボルトなどを使って締めることで皮に張りを持たせる太鼓です。
その中でもロープ式の締太鼓は、ロープを締め上げることで皮の張りを調整します。
ロープが緩んでくると音にも変化が出るため、状態を確認しながら締め直すことが大切です。
まずは締め方をご紹介
ロープの素材などは後からご紹介します。
① 革の手入れから
ここから実際に締めていきます。
新品の太鼓の場合はこちらの工程は飛ばしてください。
中古の太鼓や、昔から使い続けている太鼓は数年に1度革を手入れした方が良いでしょう。
革は大変繊細なものなので、作り手や演者によっては、何もしないことが一番だという意見もあります。
ただ、舞台で使う以上、最低限の美しさは大切です。
私の場合は何年も触っていなかったため、かなり打面が汚れいていました。

前述の通り、とても大切で繊細な革は専用の洗浄剤を使うことをお勧めします。
私は「TAIKO CARE」を使わせていただいています。
プロの奏者の方がプロデュースされた、和太鼓専用の洗浄剤です。
詳細はこちら→https://www.shun-matoinokai.com/taiko-care/
丁寧に磨き、日陰で最低1日以上干します。

② 組み立てていきます
次に実際に組み立てていきます。
まずは必要な材料の確認。革2枚とロープ・胴があればOKです。

簡単な折りたたみ式の椅子があればなお良いと思います。
まずは胴と革を重ね合わせます。
そして、出発点となる穴を決めて、必ず解けないように結びます。
三つ編みで止める人もいますし、私は“もやい結び”で止めます。

出発地点を決める目安は、革の歪みを参考すると良いでしょう。
最終的には出発地点付近が歪むことが多いので、あまり歪んでいない部分を出発地点にすることで、綺麗に締めあがりやすいです。(組み立てるごとにローテーションすると綺麗になっていきます)

しっかりと止められたら、ロープを穴に通していきます。
ロープを通す際には必ず上から通すようにしてください。


ロープを全て通したら、解けないように結びます。この際、注意点があり、いつでも解けるようにしておくことが大切です。どんな結び方でもOKですが、私は以下の動画のように止めています。
③ いよいよ締め上げていく
ロープを全て通したらいよいよ締め上げていきます。
必要な道具は、ゴム手袋・締め上げ棒です。
ゴム手袋はホームセンターやコンビニでも売っています。
締め上げ棒は太く、長い物が良いでしょう。私はツルハシの柄を切ったものを使ってます。
案外ホームセンターにもあるし、ネットでも購入可能です。

ここからかなり体力を使います。
締め上げには2工程あり、縦締めと横締めがあります。
まずは縦締めから。
必ず最後の結び目(出発地点)が左側に、締め上げる際は右側から締めていきます。
こんな感じで1つずつロープを締めていきます。
縦締めも横締めも画像より動画がわかりやすいので、注意点だけ文字に起こします。
縦締めはお尻の部分(出発地点に近い部分)には力が逃げやすく、太鼓の皮が歪む原因となります。
そのため、何度も初めから締め上げるのではなく、歪みに合わせて、途中から締め上げていくことが大切になります。
次に横締めです!
まずはあらかじめロープを軽く通していきます。
こちらも動画をご覧ください。
そして締め上げていく!
足をしっかりロープに引っ掛けて、「引っ張る」意識ではなく、「足で太鼓を押す」イメージで締めていきます。
引っ張った後は、棒でロープを叩いていきます。
最後まで丁寧に、結び目同士がくっつくようにしっかりと締め上げたら
ロープを結びおしまいです。
大変すぎるロープ式締め太鼓の魅力
最低限の締め方を記載したつもりですが、わからない部分がありましたら申し訳ありません。
これまでの工程を見ていただきましたらわかる通り、かなりの労力と時間を使います。
こんなんだったらボルトでいいじゃん…と思う方もたくさんいらっしゃるでしょう。
しかし、ロープ式にはきちんとした魅力もあります。
それは、見た目の美しさ・音の違いです。
ボルト式にすると、音が固くなること、残響に金属音が混ざってしまいますが、ロープ式ではより自然な音、革本来の音を届けやすくなります。何より、打っている感触が手に伝わりやすく、繊細な音色のコントロールが可能です。
デメリットはチューニングに時間がかかること・体力を使うこと・専門の締め上げ技術が必要なことです。
その点、ボルト式は誰でも簡単に、素早くチューニングが可能です。
どちらが正解ということは全くありませんので、状況に合わせて使い分けることができれば一番良いかもしれません。
ロープの素材は?
素材は「クレモナ」か「麻」が良いでしょう。
一般的に使われている、白いロープはほとんどクレモナ素材です。
どちらの素材もネットでの購入が可能です。それぞれ特徴はありますが、締め上げにや音色に関して大きな違いはありません。一番は見た目の好みになるかと思います。
自分で締められるようになると太鼓への理解も深まります
ロープ式締め太鼓の締め上げ技術は何度も練習しないと習得ができません。
しかし楽器の構造や状態を知ることもとても大切です。
自分で締太鼓を締めてみると、「これくらい張るとこんな音になるんだ」と、皮の張りと音の関係も少しずつ分かるようになります。
楽器のことを知ることも、和太鼓を楽しむこと・技術を上達させるための一つの方法です。
もし不明点があればこの記事にコメントしていただけると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。

